
歴史プレゼンとは
歴史の重要事項が磁石に書いてあるので、それを指差しながらその人物がどのような事柄かを生徒から講師へプレゼンしてもらうもの。
神奈川県にある岩沢学院さんに見学に行った際に使われているのを見て、藤わら塾でも同じ取り組みをさせて頂くようにしました。
・黄色=時代
・赤色=人物
・緑色=文化
・青色=その他太字になるような事象
の4つにグループ分けされています。
歴史プレゼンの使い方
レベルによって使い方を変えています。
レベル1・・・1問1答方式 (歴史が苦手な子)
裏面に説明があるのである時代に絞って裏表を繰り返す、ある程度できればワークに挑戦
レベル2・・・歴史プレゼン (基本の問題はできるが記述が苦手な子)
人物名や事象から関係性や内容をプレゼンしてみる。できない場合はそこを調べてノート等にまとめて再度挑戦。
レベル3・・・年度の確認(受験生)
入試問題になると年表の並び替え問題が出てくるのでその対策。磁石を年度順に並び替える。
何のために使うのか
年を追うごとに1問1答の単純な問題から内容や関係性を聞く記述問題の量が増えてきています。
よく聞く
「歴史は暗記でしょ」
は半分正解、半分間違いです。
確かに最低限覚えなくてはいけない語句はあります。
まずはそれができるかどうかが一つの基準です。ただし、あるレベルまでいくと単純に言葉を記憶しているものと関係性を理解した上で記憶しているものでは明確な差が生まれます。
そして今、小学生、中学生、高校生関係なくその差を問う問題が主流となってきつつあります。
それに対応するためには暗記はもちろん必要ですが、暗記したものを繋げたり、組みあわせアウトプットできる力をつける必要があります。
また、先ほど暗記といいましたが、その暗記の過程でも歴史の場合単純に一つずつの語句を覚えていくよりも関係性を理解しながら覚えていく方が断然効率が良いです。
なぜなら歴史は人が作り上げてきたものだからです。
以前歴史が苦手で苦手でしょうがないという生徒がおりました。その子の勉強方法を教えてもらうとワークの1問1答の「答えだけ」を何度も何度も書き込んでいるものでした。
「聖徳太子聖徳太子聖徳太子聖徳太子聖徳太子・・・」
結果
「分からん」「おもしろくない」
となります。
そうでしょうね、私が同じことをさせられても逃げ出したくなるかもしれません。その子の中では「聖徳太子」がどんな人で何をしたかなんて関係なく、ましてやどんな顔すらも浮かんでないでしょう。
「聖徳太子」という文字があるだけです。
それではたとえ語句を覚えたとしてもその言葉1つを覚えただけであって、同じようにまた次の名前を覚えるだけの作業が続いていくのみです。
全く知らない人の名前を顔も見ずにただただ100人も1000人も覚えていくようなものです。
それは辛いし、楽しくともなんともないでしょう。
もう一度いいますが、歴史は人あってこそです。今まで脈々と続いてきた人々(教科書の太字にならなかったひとたちも含め)の生き方をイメージできないで歴史を学ぶのは難しいでしょう。
そういった意味でもこの歴史プレゼンで関係性や時代背景などを自分の口で説明できるように勉強してもらえばより、歴史に興味が湧いてくる=歴史に強くなると考えています。
※ちなみに先ほど出てきた生徒に最初にしてもらったことは「歴史上の人物の顔を自分で描くこと」でした。
しかめっ面のひともいれば、髭たっぷりの人、頭が剥げてるお坊さんや中にはお気に入りのイケメンも・・・ということを一緒に話していく中でその子の中で今まで白黒の世界であった歴史という教科に「色」がついていくことを感じました。
最終的に得意教科とまではいきませんでしたが、自分で勉強する(理解も含めて)ことができるよになりましたし、入試でも他の教科に遜色ない結果をだしました。
特に「私は今、何をしているのか分からない」といった状態から抜け出せたことが大きいです。
こんな話をしていると絵空事でファンタジーな話のように聞こえるかもしれません。ただ、興味関心がないことを永遠と無理強いするというのは勉強する上で最も非効率なことです。特に勉強が苦手な子にとって。(自分にとってすること自体が必要と思っている場合は関心があるに入れています。)
歴史の面白さが伝わり「自分が何をしているのか」が伝わるようにという思いでこの歴史プレゼンをしています。