子どもとの関わり方

ありがたいことに塾を始めて、今年で8年目となりました。まだまだ道半ばではありますがこれまでに多くのご家族の方と接してきた中で一番感じたのはどのご家族も「お子さまのことを一番に考えられている」ということです。

思春期の難しい時期なので中には親に対して反抗的な態度の子供もいますが、それでも保護者の皆さんからは子供の将来を考え塾預けていただいているのだと感じます。ただ、大切に思うがあまり距離感が近すぎたり逆に遠すぎたりしてしまう場合も見受けられます。今日は「子供との関わり方」を塾として、そして私個人として考えを述べたいと思います。

塾屋として考える理想の家族の方の接し方

塾として

子供のすること・したいことを理解して尊重しながら見守るそして困った時にはアドバイス

塾としてはこれが理想の関係でないかなと思います。

理想ですからね、あくまでも。こうしないととかこれが正解だ!なんて気持ちはさらさらありません。(理由は後述)

たった1度の涙

私自身の経験を少しお話させていただくと、私は兄弟が5人いたこともあり、高校受験も大学受験も「私立」に行くという選択はありませんでした。私も結局は自分の頑張り次第だと考えていたので納得していました。大学受験は一度失敗しましたが浪人も認めてもらったので親にはとても感謝しています。現役生で大学に全て不合格になった際も「自分の力不足だな」と涙もでませんでしたが、受験においてたった1度だけ「大泣き」したことを覚えています。

今考えると浪人の時期も終盤に差し掛かっていたので流石に精神的にもかなり追い込まれていたのもあったんだろうと思うのですが、自分でもビックリするぐらい感情があふれ出て本当に「大泣き」しました。

一番大きな理由は2度目の大学受験において「滑り止め」を受けるかどうか。滑り止めとはいわゆる本命が万が一ダメだった時に進学先がなくならないようにより合格しやすそうな学校を受験しておくことを指します。私の場合は「国公立大学」が本命でしたので、どこか「私立大学」をと考えていました。

入試も近づき、願書を出す時期になって家族会議が開かれた時、学校からも流石に今年はどこか受験しておけよ(1年目は私立大学は受験もしていませんでした。)と言われたのもあり「今年は私立の受験も考えている」という話を出しました。その時親からそんな弱い気持ちでは本命も合格できん!」と言われました。言わんとすることは分かるのですが、自分がしてきたこと、これからする受験のシステムをあまり理解してもらっていない=自分のことを「分かってもらっていない」という感情も相まって「そういう話じゃねんじゃ!」と言って号泣したのを覚えています。

これは私の話ではありますが、実際に塾で子供たちを見ていても「自分のすることを分かってほしい」という気持ちはひしひしと伝わります。

大切なのは「知っておくこと」

塾に預けていただく際によく「小学生の頃は教えていたんですが・・・」という言葉を聞きます。勉強を教えることに関しては全面的に塾に任せていただいて構いません。ですのでご家族の方にはぜひ「生徒が何に向けて頑張っているか」を知っておいて欲しいと思います。自分が頑張っていることを、そして少なからず頑張っていないことですら理解してもらっている」と感じている生徒は勉強に対してのモチベーションが違います。もちろん、関係なく一人でもくもくと頑張れる子もいますがいずれどこかで「壁」が目の前に立ちはだかる時があるでしょう。そんな時にこそご家族の方の理解が力に変わると私は思います。

確かに受験のシステムや、学校のテスト、また進路に関してなど生徒に関する情報は多岐にわたります。ですので、お困りの際はぜひ塾を活用していただければと思います。塾の価値は「勉強を教える場所」だけではありません。

「理解したうえで見守りながらアドバイスしてあげる関係」これがあくまでも塾屋として感じる理想の関係です。

 

一人の親として考えた場合

私にはまだ子供がおりませんのでもし仮に自分が「親」の立場になった場合、上のようなことができるのかというと正直自信がありません。どうしても気持ちが入るでしょうし、そんなに冷静な判断、行動ができるかどうか。保護者の方のお話を伺っていても私の分からない「親」だからこその感情(子供のことを本当に大切に思う親心)というものがあるのだろうなと感じています。

恐らく私は自分の子供に自分の塾には通わせないでしょう。やはり家と塾とは違います。子供たちもしっかりと認識しています。ある意味では親に「甘えて」いるからこそ反抗もできるのでしょう。子供ながらに「他人」と「身内」をしっかりと分かっているんですね。

ですから私がいち塾屋として挙げた理想も所詮は「他人」だからこそ言えることなのかもしれません。自分が「身内」として関わる時に子供に対してそこまで理想的な「親」になれるかというと難しいと思います。

 

子育てに正解はない

これは5人の兄弟を育て上げたうちの母親の名言です。5人育てても一人ひとり違っていてこれが正解だなんてもんはないということらしいです。途中「理想的な関係」などと言っていながら結局、という感じですが私も本当にそう思います。

塾を何年やっても同じような年はありません。全く同じ子もいません。これから先も毎年同じように「正解」のない中で理想を追い求めていくのだと思います。もちろん仕事として関わっていくので理想だけを探し求めるわけではありません、自分が考える正解に近づけるようにしていく毎日です。

今回、子育てもしたことがない私が「理想の親子関係」について語るなんて、どの口が言ってるんだという話ですが塾屋として多くのご家庭と関わらせていただいた中で至った自分なりの答えですので一つの考えとして参考にして頂ければと幸いです。